
アヴィ・レザースティックは本当に良いスティックなのか?
過去に、ある有名なブロガーがこんな事を言っていました。
“コードバンの家に住みたい”
ファッションブロガーの第一人者として有名なそのブロガーは無類のコードバン好きとしても知られています。
チョコレートが大好きな女の子が、「チョコレートの家に住みたい」というような、溢れんばかりの感情を表したものなのだと思いますが、もしコードバンの家があったら大変だろうなぁと思います。
- コードバンの靴は本当に良い靴なのか?|SLOG
雨に濡れた後の手入れが難しいコードバン
何が大変かと言えば手入れ。手入れが難しいとされるコードバン。
その理由はなんと言っても雨(水)に弱く、濡れてしまうと水ぶくれ状のシミになり、完全に元通りにするのが非常に難しいとされています。
あの靴が好きなら必携??? アヴィ・レザースティック
雨ジミや傷の手入れに抜群の威力を発揮すると噂の「アビィ・レザースティック」というものがあります。
少し小振りですが、見た目は所謂ソレに似ています。
水牛の角で出来た棒状の物なのですが、6,000円の価格(税抜)が付けられています。コードバン関連のブログやSNSを見ていると、この「アビィ・レザースティック」を絶賛する人が多くいました。前出のコードバン好きの有名ブロガーもどういうつもりなのかオススメしています。
しかし、そんなアヴィ・レザースティックは本当に良いスティックなのでしょうか。

コードバンは本当にキングオブレザーなのか
コードバンと言えば「キングオブレザー」とも称される革。
馬の臀部(でんぶ=尻)の繊維が緻密(ちみつ=きめが細かい)なコードバン層と呼ばれる部分を取り出し、磨き上げて作られること、さらには採れる量が極端に少ない為に価格が高いことから「革のダイヤモンド」なんていう呼び方もされています。
日本で唯一、コードバンを生産できる世界屈指の馬革タンナー、新喜皮革(読み:しんきひかく)では、原皮輸入からコードバン皮革として完成するまでに10ヶ月もの期間を要するのだそうです。
長い期間、手間隙をかけて作り上げられる、希少性があって、価格が高い「革のダイヤモンド」であるコードバンは、本当にキングオブレザーと呼ぶにふさわしい素材なのでしょうか。
今日は、そんな疑問をワタクシが所有するコードバン製品の中で最も使用歴が長い、「財布」を使った感想を交えて考えてみたいと思います。