【丸洗い】パラブーツ ミカエル フォックを熱湯で洗った|Paraboot 革靴 サドルソープ 丸洗い

ミカエルフォックをサドルソープで丸洗い
5年履いている(冬期限定)パラブーツ ミカエルフォックの皺があまりにも酷いので洗うことにしました。
右足の内側の皺が特に酷く、すでにひび割れしてるんじゃないかと思うところもあります。
写真でもわかる通り、革も弱ってきているようです。
今回は思い切って60℃の熱めのお湯で洗ってみることにしました。
3秒と手を入れていられないくらいの温度です。
まずはリムーバーでクリームを落とします。

リムーバーでクリームを落とすとこんな感じに。
ひび割れ寸前もしくは割れちゃってます。
サイズ調整ができるプラスチック製スコッチグレインのシューキーパーが活躍
熱湯で革靴を洗うのは初めてでしかも生産中止との噂のミカエルフォックですからドキドキものです。
型崩れを抑える為にスコッチグレインのシューキーパーと一緒に浸かってもらう事にしました。
あまり評判が良くないスコッチグレインのシューキーパーですが、こういう時に使えます。

熱湯の準備もして、いざ投入。
の直前。怖くなって同様の事例がないかちょっとだけネットで検索してみました。
「熱湯スペース靴」、「熱湯スペース革」、「パラブーツスペース熱湯」、「熱湯スペース銀面」等々。
が、求めているものは見つかりませんでした。
で投入。

熱湯に浸けた状態で30分。
30分後、5年かけて育てた靴が浸かった後のお湯は茶色でした。
その後、サドルソープで洗いました。

スポンジで泡立てて手で優しくやさしく洗いました。縦に入った皺の部分を特に丁寧に....。
毛の部分までしっかりかつ優しくシャンプーしました。ちょっと興奮。
サドルソープは洗い流さなくて良いらしいですが、何回かサドルソープで洗って乾いた後、謎の銀浮きをしたことがあったので、今回はシャワーで綺麗に洗い流しました。
縦に入った皺の部分は特に丁寧に。
ミカエルフォックのアザラシファーは毛が抜けない
洗った後はタオルで押すように水分を取っていきます。ファー付きのアイテムを他に持っていないので比較できませんが、タオルでいくらゴシゴシやってもこのミカエルフォックは全く毛が抜けません。
タオルドライ後の写真がこちらです。
タオルドライ後

かなり綺麗になっています。
乾かしてみないとわかりませんが皺も伸びているように見えます。
深く皺が入っていた右足の内側の写真です。
タオルドライ後②

半乾きの状態

半乾きの状態②

半乾きの状態③

サドルソープは本当に必要なのか。
まだ半乾きの状態ですが、白く粉を吹いています。
購入当初のブルームとはまた違い、触るとザラザラとしています。ブラシをかけても綺麗には落ちません。これは間違いなくサドルソープの仕業。
と言うのも、シャンボードも同じ工程で洗いました。
シャンボードの方はサドルソープを使った後にシャワーで流すだけでなく再び熱湯( 61℃)に2時間程浸けました。
シャワーだけのミカエルが上記の3枚の写真のように粉を吹いたのに対してシャンボードは粉吹きは無く綺麗な仕上がりです。
丸洗い後のシャンボード(サドルソープ使用後に再度お湯に浸けた)

モ○ブレイのサドルソープとパラブーツの相性が悪いのか、モ○ブレイのサドルソープが悪いのかはわかりませんが、ミカエルフォックは再び熱湯入浴することになりました。
サドルソープには関しては、『 べじたん|サドルソープ 』に詳しく書かれています。
ミカエルフォックの丸洗い大成功

[写真]丸洗い後 半乾きの状態
熱湯を使ってのミカエルフォックの丸洗い。サドルソープを使ったことにより途中で余計な作業が入りましたが、結果は大成功といっても良い仕上がりになりました。
完全に乾く前にディアマントのニュートラルを塗りこみました。

[写真]半乾きの状態でアッパー部分に「ディアマント」
完全に乾いた後、豚毛ブラッシング→乾拭き。

[写真]丸洗いの工程完了後
深く入った皺は完全にとまではいきませんがきれいに伸びています。
比較するとよくわかります。
丸洗い前

[写真]丸洗い前
丸洗い後

[写真]丸洗い後
Before After

[写真]上:丸洗い前 下:丸洗い後
色付きのディアマントの補色効果はほとんど無い
このミカエルを洗ったのは3回目くらいですが、今回の仕上がりは別格でした。
5年も使っているので色抜けしている箇所があり、追加でディアマントのブラックで補色を試みました。

ディアマントの補色効果はほとんどありませんでした。
このまま退色した風合いを楽しみたいと思います。
「パラブーツ ミカエルフォック」その他の記事
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Title: Re: 【丸洗い】パラブーツ ミカエル フォックを熱湯で洗った|Paraboot 革靴 サドルソープ 丸洗い
Posted by オサーン
返信ありがとうございました!
こちらの記事がきっかけで、こちらのブログの他の記事も読ませて頂きましたが、とても勉強になりました。革靴の丸洗いのパイオニアとしての今後の更なるご活躍を期待しております!
Title: Re: 【丸洗い】パラブーツ ミカエル フォックを熱湯で洗った|Paraboot 革靴 サドルソープ 丸洗い
Posted by S
コメントありがとうございます。
「革靴の丸洗い」は今では皆さんが当たり前にやっていますが、革靴の丸洗いをウェブで初めて公開したのは当ブログ(のはず)です。
「革靴の丸洗い=60℃」がスタートです。ジーンズの糊落としを高温60℃のお湯でした流れで革靴をお湯で洗ってみたのがきっかけでした。
現在はその記事は削除してしまいましたが、当時そのブログ記事を参考に高温のお湯で丸洗いを実施した人、数人からボンドが変色したとのコメントをもらいました。現在では丸洗いの記事には40℃程度で行うようにとの注意書き等もしています。(このミカエルフォックの記事には記載していませんでした。すみません。)
最近はコメントをもらってもスルーしていましたが、革靴の丸洗いのパイオニアとして久々に返信させていただきます。
ありがとうございました。
Title: Re: 【丸洗い】パラブーツ ミカエル フォックを熱湯で洗った|Paraboot 革靴 サドルソープ 丸洗い
Posted by オサーン
60度のお湯で靴を洗うと白癬菌が死滅するので、水虫を患ってる方や中古で靴を購入した人は、問題無ければ実行したいでしょう。しかし、高温にになると接着剤が溶ける可能性があるから、せいぜい40度台前半程度にすべきというのがよく見られる記述でした。ですので、こちらの記事はとても興味深く有難かったです。私は水虫に罹ったことはないのですが、とても綺麗な中古の靴を入手し、水洗いを検討していました。サドルソープやボディーソープ、中性洗剤で、42度ぐらいのお湯で洗うのが無難なのかなと思いつつも、殺菌目的なら60度ですべきだろうと検索してこちらにたどり着きました。当方の靴には接着剤が使われているので、その接着剤の溶解温度が60度と比べてどうなのか次第なんでしょうけどね。こればかりは一概には言えないケースバイケースなんでしょうけどね…
興味深い記事をありがとうございました!
Title: No title
Posted by S
decoyさん
コメントありがとうございます。
初めてブログをやられている方からのコメントを頂きました。
まずミカエルフォックの生産中止の件はネットで見ただけであって信頼できるところからの情報というわけではありません。
そしてサドルソープの方はワタクシも綺麗になってくれると願っています。3,4日後に更新する予定ですのでお楽しみに。
またコメントいただければと思います。
Title: はじめまして
Posted by decoydecoydecoy
はじめましてdecoyと申します。
突然失礼いたします。
偶然こちらのブログを発見し、偶然、ぼくのPARABOOTのMUCYがSさんの様な状態になっており、とても参考になるので興味深くサドルソープのくだりを読みました。上手くいくことを願ってやみません。
これからもお邪魔させてください。それにしてもミカエルフォック生産中止なんですか?かなり焦ります。MUCYはブーツなので意外と使いづらく、短靴の黒ミカエル・アザラシの毛が限りなく白っぽいのが欲しいなぁと常々思っていたのでショックです。
長々と失礼いたしました。