【諸説無し】革靴にシューツリーを入れる適切なタイミングを湿度計を使って検証
シューツリーはどのタイミングで入れるのが正しいのか?→「 靴を脱いですぐに 」が正解
業界のプロの間でもまとまっていない「シューツリーをいつ入れるか問題。」
「諸説あり」で片づけてしまうのは簡単です。
結論を初めに書いておきますと、「シューツリーは靴を脱いですぐに入れる」が正解です。
以下、数値で根拠を示しています。
因みにワタクシの場合は、めんどくさいからという理由で、「脱いで直ぐ(夜)に入れて次に履く時まで入れっ放し」でしたが、入れるタイミングは間違っていなかったようです。
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革靴業界関係者の間でも結論が出ていない「シューツリーを入れるタイミング」問題
シューツリーを入れるタイミング|最高級靴読本
先日買った「最高級靴読本」に面白い内容がある。
「シューツリーをいつのタイミングで入れるべきか」。
同誌の中でも真っ二つに分かれていて、ユニオンワークスの中川さんが進行役を務める対談(P16~P19)では「翌朝入れるべし」という意見。
その理由としては「帰ってすぐ装着すると汗を閉じ込めてしまうから」。翌朝ある程度汗が蒸発してからツリーを入れるべきだと。
同じく中川さんが進行役を務めたもう一つの対談(P30~33)でも同意見が出ていて、ちなみにここでは「シューキーパーには除湿や脱臭効果はまったく期待できない」とも。
これと真っ向対立する意見が飛び出すのが、ワールドフットウェアギャラリーの日高さんが登場する「シューツリーの選び方」という対談(P46~P49)。ここでは「家に帰ってすぐ入れるべし」と語られています。日高さん曰く「革が最も変形するのは汗が蒸発するとき」。真の靴愛好家ならば杞憂すべきは革の変形であり、このタイミング以外にいつシューツリーを入れるのだ、と。
革靴業界の重鎮の間でも「翌朝派」と「帰ってすぐ派」の意見で分かれているとの内容。実際のところどうなのか。数字は嘘をつかないということで検証してみました。
検証方法:半日履いた後の革靴に温湿度計を入れて検証
[写真]半日(6時間程度)履いた後の靴
Paraboot シャンボード
外出時に履いた革靴(着用時間;6時間程度)を脱いだ直後に検証スタート。
左足にはシューツリーを入れ、右足は脱ぎっ放し(シューツリー無)にして、湿度50%の部屋に放置。30分後に靴の中の湿度と温度を比較してシューツリーの効果を計測しました。
使用したシューツリーは「コロニル アロマティックシダー製シューツリー(Amazon)」。表面に塗装がされていない、高吸汗・高吸湿が売りのコストパフォーマンスに優れたシューツリーです。
結果:すぐに入れない場合:シューツリー「無(脱ぎっ放し)」 30分後
- 【靴内温度】17.4℃
- 【靴内湿度】75%
[写真]シューツリー無し(脱ぎっ放し)で30分後
結果:すぐに入れる場合:シューツリー「有」 30分後
- 【靴内温度】17.4℃
- 【靴内湿度】66%
[写真]シューツリーを入れて30分後
シューツリーを入れるタイミングは「脱いですぐに入れる」が正解
確かに「靴を脱いですぐにシューツリーを入れると汗(湿気)を閉じ込めてしまう」というイメージはありますが、実際に検証したところ、脱いですぐに入れた方が湿度が下がるという結果になりました。瞬時に計測できるタイプの湿度計ではない為、タイムラグが3分程ありますが、僅差では無かったのでツリーを入れるタイミングの検証としては間違いないと思っています。
- 結論:湿気を早く取りたいのならシューツリーは家に帰ったらすぐに入れましょう。
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