ヴィンテージジーンズの洗い方|お気に入りのデニムを長く穿く為の「色落ち」と「ダメージ」を最小限に抑える洗濯方法
お気に入りのヴィンテージジーンズを長く穿く為の、「色落ち」と「ダメージ」を最小限に抑える洗濯方法
所有するヴィンテージジーンズの洗濯方法について記載します。
洗濯するジーンズ
ジーンズを、良い状態で長く穿く為には洗濯は必須。
- 色落ちを最小限に抑える
- ダメージを与えない
- 汚れはしっかりと落とす
ヴィンテージジーンズを洗うには上記3点が重要となってきます。
このヴィンテージジーンズは、全体的に、生地は弱くはなってはいなものの、60年前の物なので優しく洗う必要があります。さらに、何か所か小穴が開いてしまっており、洗濯機で洗ってしまうと、穴が確実に広がってしまうため、手洗いは必須。
[写真]バックポケットに開いた小穴
手洗いと言っても特に難しい作業ではなく、自ら行う実際の作業自体は5分程度。入れ替わりはありますが、「ヴィンテージジーンズ」を常時2本程度所有しているので日常的な作業として行っている洗濯方法をご紹介いたします。
contents
使うもの
- 熱湯(60℃)
- 液体洗剤「エマール(おしゃれ着用)」(㈱花王 Amazon)
熱湯を使う理由(洗浄効果の向上)
[画像]Q. 水の温度で洗浄力は変わるのか? | SMSJapan
お湯を使う理由は、洗浄効果の向上。洗浄効果は水の温度の上昇と共に劇的に跳ね上がります。余程汚れていなければ、洗剤を使わずにお湯だけで洗っても綺麗な状態をキープすることができます。
既に黄ばんでしまっているという場合でも綺麗に落とすことはできますが、生地にダメージを与えない為にも黄ばんでしまう前に洗うのが長く穿く為のコツ。熱湯を使って黄ばみを落とす方法については下記の記事をご覧ください。
熱湯を使って黄ばみを落とす方法
ヴィンテージジーンズの黄ばみを落とす洗い方|「熱湯」と「デニム用洗剤」と「穀物酢」を使って落とす
縮みが心配な場合
熱湯を使うとジーンズが縮んでしまうのではないかという懸念がありますが、ある程度洗っていれば、伸びた部分が元に戻ることはあっても、縮むことはありません。心配な場合は、初めはぬるま湯(20℃~30℃)で洗い、徐々に温度を上げていく方法をとってください。自己責任でお願いします。
洗剤に「エマール」を使う理由
[写真]㈱花王 エマール
蛍光増白剤が入っていない、いわゆるおしゃれ着用の洗剤であれば、エマールである必要はありません。ジーンズ専用である必要もないと考えています。過去に3種類ほどジーンズ専用洗剤を使用していましたが、目に見える効果はありませんでした。
おしゃれ着用洗剤売上No.1「エマール」を長らく使用していますが、大きく色が落ちることはありません。その他の問題の発生もありません。洗った後の香りも個人的に好みなのも長く使っている理由の一つです。
価格は300円程度、スーパーやドラッグストアで購入が可能です。
ジーンズ専用洗剤の効果はかなり怪しい

[写真]インディゴは水に溶けると茶色(黄色)っぽい色になる( Youtube)
上の写真は、ジーンズ専用洗剤No.1との呼び声高い洗剤(ビヨンデックス)を紹介する動画の一場面です。デニムを洗った後の水が茶色く濁っています。=茶色はすべて汚れで(が落ちていて)、「青くなっていない=インディゴ(色)が全く落ちていない」というような紹介がされています。
インディゴは水に溶けると茶色っぽくなるので、すべてが汚れというわけではありません。ジーンズ専用洗剤は汚れも落ちますが、インディゴ(色)も落ちます。エマールも同じです。
宣伝の為に誇張しているのか、本当にそう思っているのかはわかりませんが、騙されないように注意が必要です。
オシャレ着用洗剤売上No.1、「エマール」がオススメです。
「ジーンズ専用洗剤」ではなく、大衆洗剤「エマール」と「熱湯」でヴィンテージ501XXのジーンズを洗う( Youtube動画)
個人的には、意味がないと思っています。
ヴィンテージジーンズを洗う手順
手順1.熱湯にジーンズと洗剤を入れる
[写真]手順1.熱湯にジーンズと洗剤を入れる
洗面台を利用して洗濯をします。理由は水(お湯)を入れたり捨てたりが簡単に出来る為。給湯器の設定温度を60℃にしてお湯を貼り、「液体洗濯洗剤エマール」と「ジーンズ」を入れます。エマールの使用量は、水4リットルに対して10ml。
手順2.浸け置き(10分)
[写真]手順2.浸け置き(10分)
汚れを浮かせる目的で10分程度浸け置きします。
手順3.優しく押し洗い
[写真]手順3.優しく押し洗い
浸け置きが終わったら、手で優しく押し洗いします。
手順4.すすぎ(1回目)
[写真]手順4.すすぎ(1回目)
すすぎは2回行います。すすぎもお湯を使いたいところですが、経費削減の為、水ですすいでいます。すすぎに関しては「お湯」、「水」、いずれの場合でも効果は変わらないのではないかと考えています。
手順5.すすぎ(2回目)
[写真]手順5.すすぎ(2回目)
1回のすすぎでは、洗剤の泡が落ち切らない為、2回行います。それでもまだ泡が出る場合は3回、4回とすすいでください。洗剤が残っていると生地が弱くなってしまう原因になるのでしっかりと行う必要があります。洗剤の使用量の範囲内で使っていれば2回程度で綺麗にすすぎが出来るはずです。
手順6.洗濯機で脱水(5分)
[写真]手順6.洗濯機で脱水(5分)
ベストな脱水時間は使用する洗濯機により異なりますので、ベストな脱水時間を見つけて下さい。ジーンズ1本の場合は5分が目安。遠心力で回転するだけなので摩擦でダメージが大きくなるということはありません。神経質になる必要はありませんが、脱水する時間が足りないとと乾燥時間が長くなり、臭いの原因、生地へのダメージの原因となる場合があります。
手順7.干して乾燥
[写真]手順7.干して乾燥
ジーンズを裏返し、ピンチハンガーで筒状になるようにして、外で乾燥させます。直射日光を避けることは必須。裏返す理由は色落ちを防ぐこと(日陰でも紫外線を浴びてしまいます)、ポケット(スレーキ)が乾きやすくなることの2つ。筒状にすることで乾燥時間が短くなります。
乾燥時は直射日光は避ける
紫外線を浴びると色落ちしてしまうということをわかりやすく見せてくれいる下記のサイトもご覧になってみて下さい。写真の右側は1年間外で太陽光に当て続けた結果だそうです。
[写真]右:1年間太陽光に当て続けたデニム生地
Before(洗濯前)
[写真]Before(洗濯前)
After(洗濯後)
[写真]After(洗濯後)
Before After
[写真]左:Before(洗濯前) 右:After(洗濯後)
お気に入りのヴィンテージジーンズを長く穿く為の、「色落ち」と「ダメージ」を最小限に抑える洗濯方法 まとめ
ご覧の通り、目で見てわかる程の違いはありません。とはいっても全く落ちていないわけではありません。洗濯の度に徐々に色は落ちて行ってしまいます。ジーンズ専用洗剤を使っても同じです。洗わずに生地が弱って破れてしまうよりも、定期的に洗濯をする方が長く穿くことができます。
ヴィンテージだからといって特に変わったことをするわけではなく、通常の手洗い洗濯と同じ方法です。ポイントは、
- 熱湯(60℃程度)を使うこと
- 蛍光増白剤剤不使用の洗剤を使うこと
熱湯とエマールを使うことで短い洗濯時間で効率的に汚れを落とし、生地を良い状態にキープすることができます。
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