ヴィンテージジーンズの破れそうな所、小穴等のダメージを「接着芯」で簡単に補強(セルフリペア)する方法|ミシン・手縫いの必要無しでそのまま穿ける

簡単に出来る「ヴィンテージジーンズ」の「破れ・小穴」等、生地の補強(修理)の仕方
先日、リペアから戻ってきたリーバイスのヴィンテージジーンズ(66前期) 「よし!穿くぞ」と足を通そうとすると、リペアしきれていない部分が何か所かあることに気付きました。
またリペアに出すとなると、時間も費用も掛かってしまう。 簡単に穿けるようにする方法をご紹介します。まだリペアする程じゃないけど、
- 破れそう(生地が薄くなっている)
- 小さい穴が開いている
ヴィンテージジーンズの場合、かなり高い確率で起こる(起こっている)パターンだと思います。「いずれは直すけど今は予算が無い」等というような場合にも有効な方法です。ダメージを進行させることなく穿けるようになります。
状態によってはダメージが酷くなってしまう場合もあるのでご注意ください。
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方法は、ダメージ部分に「接着芯」を貼るというものです。接着芯を張り付けた後、本来ならミシンで縫いつける必要がありますが、接着力が強いので、そのままでも剥がれません。ダメージの範囲が狭い部分に限ってのことですが、普通に穿いて、普通に洗濯している分にはある程度の期間は剥がれません。
接着芯の貼り方
使うもの
- 接着芯(amazon)
- アイロン
手順
- ダメージ箇所の確認
- ダメージのサイズに合わせて接着芯を切る
- アイロンで接着芯を接着
- 接着部分を冷やす
ダメージの箇所にもよりますが、膝や腿の辺り等、生地が伸びやすい部分の場合は、まず洗濯をして生地を元に戻してから作業をする必要があります。ヴィンテージジーンズの洗濯方法については、下記の記事をご覧ください。
手順1.ダメージ箇所の確認
[写真]1.ダメージ箇所の確認
バックポケットの上部の生地が薄くなっています。財布などを出し入れする際に摩擦が起きやすいのでダメージを受けやすい部分ではあります。裏から見ると生地が薄くなっていることが分かります。触ると明らかに薄くなっていることが確認できます。
手順2.ダメージのサイズに合わせて接着芯を切る
[写真]2.ダメージのサイズに合わせて接着芯を切る
ダメージ部分(生地が弱っている部分)よりも少し大きめに接着芯を切ります。角を丸くすると剥がれにくくなります。
手順3.アイロンで接着芯を接着
[写真]3.アイロンで接着芯を接着
接着芯をアイロンで貼りつけます。この接着芯の接着温度は「150℃~160℃」。アイロンの温度設定は中温(140~160℃)で貼りつけます。温度が高すぎても接着が弱くなってしまうそうです。アイロンで強く押さえつけるようにすると剥がれにくくなります。
手順4.接着芯を冷やす
[写真]アイロン後は冷やしながら押さえつける
アイロンで溶けた糊を冷やして固定させます。金属製の重量があるもので冷やしながら押さえつけます。
接着芯貼り付け後
穴が開いていたわけではないので、表側からわかる程の変化はありませんが、生地が厚くなり、確実に強度がUPされていることが分かります。本来はミシン等で縫って補強(修理)しますが、アイロンで接着するだけでも普通に穿く分には十分な強度が得られます。
使用する接着芯
使用する接着芯は、綿100%の素材であることが重要。ポリエステル素材だと伸縮性がありますが、剥がれやすくなってしまいます。
ある程度厚みがあり簡単に破れることはありません。半永久接着なので簡単に「剥がれたり」ということもありません。厚みはありますが、段差ができる程のものではなく、穿き心地に影響することはありません。

[写真]半永久接着で簡単には取れない
ヴィンテージジーンズでダメージが現れやすいのが、
- 股間、股の周辺
- サイドシーム周辺
- バックポケット上部
サイドシームはステッチを解く必要があり、股間周りは生地が分厚い為、リペアに出すと費用が高くなってしまいます。接着芯を貼るだけダメージの進行を防ぎながら着用が可能です。
サイドシームのダメージ(表)

[写真]サイドシームのダメージ(表)
サイドシームのダメージ(裏)

[写真]サイドシームのダメージ(裏)
股間のダメージ(小穴)

[写真]股間のダメージ(表)
股間のダメージ(裏)

[写真]股間のダメージ(裏)
ダメージの進行を防ぐことができるだけでなく、穿いている時の「破れてしまうかもしれない」等の精神的なダメージも軽減できます。小穴程度なら有効ですが、大きい穴だと見た目が良くないのでオススメはできません。
貼り付けた接着芯の剥がし方
貼り付け後、本格的にリペアに出す等の際に接着芯を剥がす必要が出てくることもあると思います。そんな時は、消毒用エタノールを吹き付けて、アイロンで押さえると簡単に剥がすことができます。
ジーンズ本体に糊が残ってしまった場合は、布を当ててアイロンを押し当てながらハンカチ等の布に糊を移していく感覚で除去します。
「接着芯」を剥がす際に使うもの
- 消毒用エタノール
- アイロン
「接着芯の剥がし方」手順
手順1.消毒用エタノールを張り付けた接着芯に吹き付ける
[写真]消毒用エタノールを張り付けた接着芯に吹き付ける
手順2.アイロンで押さえつけながら少しずつ剥がす
[写真]アイロンで押さえつけながら少しずつ剥がす
手順3.エタノールを吹き付けてハンカチとアイロンで糊を取り除く(ジーンズに糊が残っている場合)
[写真]エタノールを吹き付けてハンカチとアイロンで取り除く
簡単に剥がすことができます。
ヴィンテージジーンズの破れそうな箇所(ダメージ)を「接着芯」で簡単に補強(修理)する方法 まとめ
ヴィンテージジーンズはめんどくさい。地べたに座ることもできず、常に破れてしまわないかという心配が付きまといます。ファッションアイテムとしてはふさわしくありません。
今回紹介した方法は、ある程度の期間実際に穿いており、効果を確認した方法ではありますが、すべてのジーンズに適しているという確証はありません。一時的な処理であるということ、ジーンズのダメージ具合によって、接着芯の貼り方によっては逆にダメージが進行してしまう可能性があるということを理解したうえで、自己責任で実施するようにしてください。

ジーンズの破れそうな所を自分で簡単に補強(修理)する方法( Youtube動画)
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